リングがあればなんでも出来る

タイでプロレスを普及させようと頑張った素人の話です

サワディカップはもう終わりにしましょうか?!

帰国してすぐ、

スラムプロレスに協賛を表明して下さった企業さんへ行きました。

 

サワディカップ実行委員の小野さんもあっぱれコイズミさんも同行してくれました。

 

スラムプロレスが不可解なまま終了してしまった事情を説明し、

せっかく協賛していただけるという話をお断りしなくてはならない、という

自分たちの無念の胸の内を伝えた上で謝罪しました。

こんなに悔しい撤退があるのだろうか?!

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今となっては遠い昔のように思えてしまう光景


 

財団という団体はスタッフの給与も含め、寄付で運営されている団体なので、

ある意味、役所的な考え方というか、保守的な思考になっている、

ということを私たちは知りませんでした。

なぜなら私たちは誰も過去に財団と絡んだことなどなかったから。

面倒くさいことは排除してしまう、そんな人たちなのかも知れない。

そこまで考えが及ばなかったのは自分です。

 

そしてこの現状を伝えなければいけない人がもう1

信州プロレスのグレート無茶さんです。

無茶さんからは暖かい言葉をたくさんいただきました。

 

「そんなことは、僕たちだって今でもありますよ。

 例えば児童施設でイベントやった時とかに、

 親からのDVを受けていた子どもがフラッシュバックして泣き出した、とかね」

 

プロレスって100点なんかは絶対取れない、というようなことを教えていただきました。

 

ただ信州プロレスさんと私たちで大きく違うところが1つあります。

信州プロレスだけでなく、日本でプロレスイベントを実施して、

クレームが出てしまった場合、必ず主催者側とかにフォローをしてくれる人がいます。

つまり、プロレスの理解者が必ず自分たち以外のところにいて、

一生懸命プロレスを守ってくれるのです。

 

でもプロレスに知名度がなく理解が全くないタイでは、

スラム側にプロレスを守ろうとしてくれる有力者がいなかったのです。

私たちはたった2回でクビを宣告されてしまったのです。

 

はっきり言うと自分たちはまだ本気も出していなかった。

これからどんどん子ども達に寄り添っていくつもりだった。

子ども達の反応を見る段階で終わってしまった。

次回からは子どもたちをリングに上げ、

リングでジャンプしたり、ロープを触ったり、

プロレス教室とまではいかないけど、

少しずつ彼らと触れ合っていこうと思っていました。

 

まだエンジンをかけたばかりだった私たちは本気を出す前に終了させられてしまった。

 

この悔しさは全部自分へ戻ってくるのです。

自分の力不足です。

これが自分じゃなかったら、もっとうまくやれていたに違いない。

もっと頭の良い人、ビジネス感覚のある人が企画運営していたら、、、

こんなことにはならなかった。

少なくとも2回で終わることなどはなかった。

 

こんなことを毎日思い続けていくうちに、完全に確信してしまったのでした。

 

所詮自分には、

一大センセーショナルな成功とか、流行発信とか一大旋風とか、

情熱大陸に出てくる人みたいな、カリスマ的なオーラもなけりゃ、何もない。

リングを買った、それだけのことで自分を見失っていただけじゃないのか。

 

そんなことを毎日思っていました。

 

とはいえ、1023日には第3回サワディカップがある。

 

スポンサーさんへのお断り&謝罪の後、そのまま行われた実行委員の小野さんとあっぱれコイズミさんとの打合せ時、

私は2人に正直に打ち明けました。

 

「今回のサワディカップもまだ黒字には程遠いですね。

 お二人を責めるつもりは一切ないですし、

 自分の非力さを痛感しているところです。

 で、サワディカップ、僕たちでやるのはもう限界だと思うんです。

 今の体制でサワディカップを実施するのは、これで最後にしませんか?」

 

小野さんもコイズミさんも、

私がこう言ってくるんじゃないかと予測されていたかのような反応でした。

 

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もうこの光景は二度と見ることはないのだろうか