タイ人レスラーへの手紙全文(日本語訳)
もちろん実際にはタイ語で皆さんに送っています。
(私の会社、本業は通訳翻訳が専門ですので)
少し編集したい部分もありますが、あえてそのままコピペします。
ガトームーブ選手の皆様へ
皆さんこんにちは。サワディカップを主催している、
リングオーナーのThainchu 吉本です。
今回、新しく考えた企画Thailand Pro-Wrestling Club の活動に協力をして下さる、ということで大変感謝しています。ありがとうございます。
この企画はタイで今よりももっとプロレスを多くの人に知ってもらう為の活動の1つです。
孤児院や障害者の施設、老人の施設等にリングを作ってプロレスを楽しんでもらおうというボランティアの企画です。
「社会を明るくする活動」
「子どもたちに夢を」
という活動です。
普段プロレスを見るチャンスがない人たちに無料でプロレスを見せて元気になってもらう、夢を持ってもらいたいと考えています。
日本の長野県にある小さなプロレス団体「信州プロレス」がこの活動を成功させています。
彼らはこのボランティア活動を続けて、様々なメディアに取り上げてもらい、長野県の中ではとても有名になりました。
そして今、信州プロレスには多くのスポンサーが付いています。
私はこの信州プロレスのやり方から勉強して、彼らのような成功を目指したいと思っています。
最初はクロントイのスラムでスタートさせようと思っています。
ここで何度か経験を積んだら、他の場所でもショーをして、スポンサーが付けば、タイ全国で活動出来ればいいなと思っています。
今までの私たちのタイでのプロレス活動は、もともとプロレスが好きな人やプロレスに興味にある人たちに喜んでいただいたり、協力をしてもらっていました。
でも、タイでプロレスを広めていく為には、プロレスを知らない人、プロレスに興味がない人に知ってもらうことをしなければなりません。
テレビ番組で私たちのプロレスが放送されれば早いですが、今の状態ではタイのテレビで放送するとかは簡単に出来ない、ということは皆さんもご存知ですね。
今回の企画は、子どもたちに楽しんでもらうと同時に、私たちの活動をメディアに紹介されたりすることで、プロレスに興味のなかった人に知ってもらったり、興味を持ってもらったりするチャンスになります。そして、私たちに協力してくれる人たちが増えていく可能性もあります。
自分たちでストーリーが作ることが出来るプロレスは、他のスポーツや音楽や演劇とも違う方法で人々に夢を与えることが出来ると思います。これは皆さんがプロレスを好きになったのと同じです。
このように今回考えている活動の目的は2つの段階になっています。
子供たちに夢を与える目的
プロレスをより多くの人たちに知ってもらう目的
です。
しかし、私には1つ気になっていることがあります。
皆さんに参加してもらえることはとても嬉しいしありがたいことだと思っています。
ですが、皆さん1人1人にも夢はありますね。
「こんなプロレスをしたい」
「こんなプロレスラーになりたい」
「WWEのリングに上がりたい、New Japanのリングに上がりたい」
いろんな気持ちを持ってプロレスをされていると思います。
ですがこの活動でやっていただくことは、皆さんが理想にしているプロレスのスタイルとは違うことをしなければいけないこともあると思います。
シリアスなプロレスではなく、分かりやすいストーリーだったり、面白いプロレスだったり、子どもが喜ぶようなプロレスを見せることが必要です。
皆さんのポリシーと違うことをしてもらうことが必要になると思います。
もちろん、これも簡単なことではありません。
いつもと違うことをすることも難しいことです。
どうか、このことを我慢して欲しいですし、この経験も皆さんにとって良い経験になると思っていただけるとありがたいです。
だから、この活動では皆さんは、いつもと違うキャラクターになってもらって構いません。
いつもと違う名前でもいいし、マスクをかぶってくれてもいいし、動き方とかも変えてもらっても構いません。
この企画の目的は、先ほども書いた通り、子どもたちに夢を与えることとプロレスをもっと知ってもらうことです。
でも、皆さんには皆さんの夢がある、目標がある。
そのことを私は忘れないですし、皆さんも忘れないで欲しいです。
この企画、最初は何もないところからスタートします。
かかる費用は私が出すことになります。
でもそのうちに、協力してくれるスポンサーが付いたりして、活動する費用はスポンサーが出してくれるかも知れません。
子供たちを喜ばせるようなプレゼントを提供してくれるスポンサーも出てくるかも知れません。
そうなった時は皆さんにも交通費や食事代などを渡せるようにしたいです。
その日はそんな遠い日じゃないようにしたいと思っています。
私もこの活動は初めてやることで経験は全然ありません。
皆さんと同じです。
最初はいろいろとうまくいかないこともあると思います。
ですが、皆さんと一緒に歩いて行けたら嬉しいです。
そして、最後にこの企画は「安全第一」「台本重視」です。
ケガや事故がないようにくれぐれもお願いしたいです。
長い文章ですみませんでした。
どうかよろしくお願いします!
吉本昭雄