リングがあればなんでも出来る

タイでプロレスを普及させようと頑張った素人の話です

クロントイのスラムでプロレス

 前回ブログでコピペした、タイのガトームーブの選手への手紙は、今までタイのプロレス発展に関わっていただいた方々にも日本語訳の文章を送り、承認いただきました。

 

 新崎人生さん、さくらえみさんはもちろんその中に入っています。

 

 タイ人選手からも「やりましょう!」「やりたい!」という声が返ってきました。

 

ということで、動くことになりました。

 

どういう方法でスラムでのプロレスを実施するか?

 

 タイの多くのスラム地区は財団が支えています。

 特にバンコク最大のスラムであるクロントイのスラムは多くの財団が支援しています。

 子どもの住まいを確保したり、学費を支援したり、

 財団そのものが作った学校もあり、有名なのはプラティープ財団というところが始めた11バーツ学校」というものです。

 

 つまり、スラムは財団が支えているわけで、財団が大きな力を持っているとも言えます。

 

 なので私たちはこのスラム内でも有名な財団にアポを取り、

 (前述のプラティープ財団ではありません)

 正直な気持ちをぶつけて意見を聞くことにしました。

 

 1回目は私と私の会社のスタッフで訪問し、

 2回目はガトームーブのタイの責任者のプミ君にも来てもらいました。

 

 今までの自分たちの活動の説明

 タイでプロレスがイマイチ浸透していない現状

 タイでプロレスの理解がまだなく、決して良いイメージではないので協賛もつきにくい、

 そこでイメージを変えたいので、このスラムで無料興行を子どもたちに向けて行い、子どもたちともコミュニケーションを取りながら盛り上げていき、子どもたちに夢を与えるようなイベントを定期的に実施したい。

 

 こんな感じでした。

 

 もちろん、ずっとクロントイスラムでやっていくつもりではなかったのですが、

バンコク市内の中心部から近い立地やスラムそのものの知名度や子どもの多さ、いろいろ考えるとしばらくはココで実施し、

メディアなどが取り上げてくれるのを待つ。

売名が出来た(苦笑)ところで、スポンサーもつくだろう。

そしたら、活動の場を広げて行こう。

そんな魂胆でした。

 

 まずは1ヶ月に1回のペースでやりたいと伝えたところ、財団は理解を示してくれました。

 晴れてスラムプロレスはスタートを切れることになります。

 

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プロレスを実施する場所の候補はたくさんあった(この写真はスラム内の学校施設)

 ガトームーブの選手にはノーギャラで来てもらうことになります。

 リングの輸送費、電気代、場所の管理者へのお礼代、選手やスタッフの食事や飲み物等々、、、これらは私の自腹となります。

 スポンサーが付けば、選手に交通費くらいは出せるようにしたいと。

もっと多くのスポンサーが付いて、自腹の経費が全て賄えるようになれば、選手には少しのギャラも払いたい、そんな気持ちでした。

 

 歴史的な第一回スラムプロレスは624日(日)に決まりました。

 

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最終的に会場はこの駐車場となった

 スラムへのアクセスが車しかなく、しかも駐車場がない

 あくまでもスラムの子どもたち向けのイベントである

 一般的なバンコクの街と比べ、決して治安の良い場所ではなく、ネガティブな事を言うと犯罪者や麻薬中毒者なども住んでいる。

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スラム内にある職業訓練


 

 などなど、本来の目的以外のトラブルや問題を起こしたくないので、

しばらくの間は一般の方々への事前告知はせず、スラム内だけでの告知イベントとしました。

 選手のみんなもその方がいつもと違うキャラを出しやすいとも思いました。

 

 不安もたくさんですが、ワクワクが勝つような日々。

 プミ君とも打合せを重ね、当日を目指しました。

 

 

 

ところで、読者の方々はなぜ今回の文章の中で、

協力してくれた財団の名称を書かないの?

とお思いの方もいらっしゃるかも知れませんね。

 

はい、あえて名前は出していません。

 

なぜなら、、、、

私たちの期待は裏切られるからです。