リングがあればなんでも出来る

タイでプロレスを普及させようと頑張った素人の話です

プロレスがダメなんじゃない!

(この原稿は2015年9月頃にフリーペーパーdacoのウェブサイトに掲載された

「タイでプロレス興行を目指す男の記録 第2回 の再掲載です)

 

「プロレスがダメだからではない! 私がダメだっただけなんです!」

 

10年前、大阪プロレスの興行が中止になった時、強く私が言いたかった言葉です。

 

当時の大阪プロレスは経営難がささやかれていました。タイ興行はそんな中でのいいニュースだったと思います。雑誌「週刊プロレス」などにも告知されました。

 

中止が決まった後、ネットの世界などでは「やっぱり大阪プロレスはダメだな」というようなコメントが出ていました。

でも当然ながら大阪プロレスさん側には一切不備はありませんでした。

 

当時の代表「スペルデルフィン」さんは、とても親身になって協力して下さいました。資料になるようなものはなんでも提供して下さいました。

これはあらゆる面で私自身の力不足による興行中止でした。

 

当時、在タイの先輩方と実行委員会を組ませていただいていましたが、プロレスに思い入れがあったのは私だけでしたし、言い出しっぺも私でしたので、プロレスが好きなのにプロレス界に迷惑をかけてしまった、という苦しみは私にはとても深い傷となり残りました。

 

この中止は「惜しかった」というレベルではなく、私の計算が甘く、惨敗と言ってもいいほどの失態だったと今なら分かります。

実行委員会が解散する時、それでも私は皆さんに言い放ちました。

「でも僕はまだあきらめていないです」

あの日の私のこの言葉、完全に負け惜しみです。なぜなら、もしその時、他の委員の方に「じゃあどうやって成功させるの?」と突っ込まれたら、答えることは出来なかったからです。

方法は分からない。だけどリベンジしたい。

自分自身がもっと実力をつけていくしかない。

具体的にどの部分の実力なのかも分からなくて漠然とし過ぎていたけれど、それしか答えはありませんでした。

「プロレス興行が出来るようなコネとカネがあるような人間になる」

という意味不明な目標を立てた私でした。

(画像は幻となった大阪プロレスタイ興行のポスターデザインです)

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